俺も禿げたいブログ

孫正義氏の名言に触発された、将来禿げることが約束されたサラリーマンの日々の叫び

『ハッピーエンド』

映画『ハッピーエンド』

表現が、この前久々にパラパラと読んだ異邦人のような文学的淡々さだった。淡々とした描写の中だからこそ際立つそれぞれの思いと解釈のされようの不一致や違和感。が似てる。通常の意味で面白いとは決して言えないこの映像に妙に残るこの感覚がこの作品の良さなのか。わからないがこの監督(ハネケ)の作品はもっと見てみたくなった。やっぱりフランス映画はなかなかクセがある。他のレビューにあった、巨匠の映像に対するアンテナの高さというバイアス的観点で見ると、また違った秀逸さが浮かび上がってくる。

ハッピーエンド(字幕版)

ハッピーエンド(字幕版)

 

最近の自分の変化・成長の方向性は、おそらく正しいと考えられるものへの集約、色々な価値観の統合という方向に向かってた気がするが、ある意味この作品のメタ的感想は、そういった 世の中的/時間的 流れに対する素朴な疑いを取り戻してくれる良さと怖さを、芸術作品は持ち得るということなのではないか、というものだ。